東山動植物園オフィシャルブログ

旭山動物園のシンリンオオカミ

旭山動物園とのコラボイベントに参加しました。このイベントは平成29年度に開園50周年を迎える旭山動物園と、同じく80周年を迎える東山動植物園が連携して記念事業を実施することで、動物園を含めたそれぞれの地域の持つ魅力を互いにPRすることが目的です。


旭山動物園の正門


園内はすでに氷点下


旭山動物園内は、断続的に雪が降る氷点下の寒さでしたが、旭川冬まつり(2/7~2/12)開催中ということもあり、海外からの来園者も多く見られました。名物のペンギンの散歩のほか、戌年にちなんで「オオカミの森」も見学させていただきました。

旭山動物園のシンリンオオカミは東山の個体と比べると一回り大きく見えました。坂東園長によれば、旭山動物園のシンリンオオカミは体重が35~40kgあるそうです。ちなみに東山の個体の重さは30~35kgくらいです。同じ種でも体の中に脂肪をより多く蓄え、被毛の密度や長さを変化させて寒さに適応しようとする生命力の強さを改めて感じました。
シンリンオオカミは分布域が広くて個体数も多いことから、現在のところIUCN(国際自然保護連合)は絶滅の恐れがないとしていますが、亜種によっては個体数が少なくなっているものもあります。オオカミが絶滅してしまった地域では、シカなどの草食動物が増加し、森林の樹木などに被害がでるなどの問題が起こっており、オオカミは森を守っている大切な生態系の一員ですね。


旭山動物園のシンリンオオカミ


園内で雪の中の動物を堪能した後は、東山動植物園のPRブース、坂東園長とのトークセッションに参加しました。対談ではそれぞれの動物園の歴史や旭川動物園から動物交換でやってきたライオンのサンやオウサマペンギン、東山動植物園から贈ったキリンのマリモの思い出を懐かしく語り合いました。最後に聴講された方からの質問もあって有意義な時間を過ごしました。


東山動植物園のPRブース


トークセッション


さらに両地域を結ぶ旭川空港-中部国際空港の直行便の利用された方には3月18日までの限定ですが、特典もあります。詳しくは下記リンクをクリック。この機会に両園の魅力の違いに触れてみてはいかがでしょう。
東山動植物園80周年・旭山動物園50周年記念連携事業

動物園長  黒邉 雅実


赤ちゃんコアラも落ちません

本年度の大学入試センターの試験日程が終わりました。
コアラは東山の人気動物ですが「寝ていても木から落ちない」ことから、受験生を応援する動物としてもすっかり定着しました。今年も、コアラの「うん」を味方につけようと、コアラウン(運)チペーパーしおり配布には、多くの方のご来園をいただきました。職員一同、受験生の皆様のご健闘を心よりお祈り申し上げます。

そのコアラ舎では現在、名前を募集中のコアラの赤ちゃん(メス)が愛くるしい姿を見せてくれています。コアラは私たちと同じ哺乳類(カンガルー目)ですが、子育てはとてもユニークです。妊娠期間は約35日と短く、生まれた時の体重はわずか0.5~1g(約2cm)で指先ほどの大きさです。その後、お母さんのお腹の袋の中で、ミルクをもらいながら約半年間を過ごします。その間に300~500gと大きく成長し、毛も生えそろって、お腹の袋から顔を出すようになります。

袋から出たコアラの赤ちゃんは、しばらくはお母さんのお腹のあたりにいますが、やがて背中にのるようになります。しかし、この赤ちゃんは少しばかり違います。お母さんの背中というよりは、肩に近いところがお気に入りのようです。さらに自分のアゴをお母さんの頭の上に乗せています。私も何度か赤ちゃんコアラを見ていますが、このように、はっきりと赤ちゃんコアラの顔が確認できるのは珍しいと思います。まるで親に肩車をされている子どものようです。


背中というより肩ですね


後ろから見るとこんな感じです


この赤ちゃんの母親は“ホリー”で父親は“マックス”です。父親は残念ながら先月17日に亡くなりましたが、こんなに可愛い2世を残してくれました。コアラはオーストリアにしか生息していない固有種として大切に保護され、シドニー市との親善動物でもあります。ぜひ、“マックス”の遺してくれた、赤ちゃんコアラに会いにご来園をいただき、よい名前をつけてあげていただきたいです。もちろん赤ちゃんもお母さんから落ちませんよ!

コアラの赤ちゃんは1月28日(日)まで愛称を募集しています。
詳しくはこちら


動物園長  黒邉 雅実


動物園の今年の漢字

早いもので2017年もあと半月ほどで終わろうとしています。皆様にとって今年はどのような年でしたか。 動物園の一年を漢字で表わすと“再”になります。

新年は、高病原性鳥インフルエンザ発生の影響で例年1月2日の始まりが13日からの“再開園”でのスタートなりました。前例のない事態でしたが、関係者の努力とチームワークで、無事に終息することができました。

春となり、東山動植物園は開園80周年という大きな節目を迎え、“再び”多くのお客様にご来園いただくなかで活気を取り戻すことができました。さらにはフクロテナガザルの熟年ペア「ケイジ」と「マツ」の息の合った鳴き交わしが全国的な話題になり、園内の賑わいの後押しをしてくれました。

現在、東山動植物園では長期の整備計画が進行中です。第2期整備の目玉となる、北園エリア「アフリカの森」は、室内展示・寝室から運動場へと工事が進んでおり、おかげさまで“再生”プランも順調です。

少し早いですが、今年も一年、東山動植物園をご愛顧いただき、本当にありがとうございました。ご心配をおかけした時期もありましたが、皆様の応援や励ましで何とか乗り切ることができました。来年もご来園された方々の笑顔が“リピート”する場となりますよう、さらに努力して参りますので、よろしくお願いします。

最後に「トリ年」から「イヌ年」へ一言。

鳥インフルエンザはもう"ケッコー"
"ワン・ダフル"なイヌ年になりますように…。


コクチョウ(まだ隔離中です)


シンリンオオカミ(北園で見られます)


動物園長  黒邉 雅実


シャバーニおめでとう

秋まつりも終盤です。園内の紅葉もいい感じに色づいてきました。
今月12日に東山どうぶつ総選挙の結果発表がありました。
動物写真入りポスターが各獣舎前に掲示される中、2つの台風が上陸し、総選挙の盛り上がりを少し心配しましたが、2951票もの多くの投票がありました。



東山動植物園でも人気動物投票は2年に一度開催していますが、今回の主催は「NPO法人東山動物園くらぶ」(堤創代表)で、今回が初の開催。大きな違いは「個体」か「種」かです。東山動植物園は「種」に着目した人気投票ですが、東山動物園くらぶさんは「個体」(44個体を選抜)に着目しました。

気になる総選挙の結果は、1位と2位は予想どおり、イケメンで知られるシャバーニ(ゴリラ)と鳴き声がユニークと話題のケイジ(フクロテナガザル)でした。3位と4位は固定ファンの多いユキチ(ユキヒョウ)とヒカル(シンリンオオカミ)でした。



昨年の東山動植物園人気投票では「ゾウ」が1位でした。この結果は「アフリカゾウ」と「アジアゾウ」の獲得数を合算していて、総選挙では個体への投票になりますので、集計方法に違いがあります。総選挙ではケニー(アフリカゾウ)が5位、さくら(アジアゾウ)は6位という結果になりました。そして「種」の人気投票では2位で常に上位をキープしている「コアラ」ですが、総選挙ではマックス(コアラ)が7位で、ティリー(コアラ)は19位という結果でした。

今回の総選挙のテーマは「個体」でしたが、動物園で自分の好きな動物を見つけて、興味をもっていただき、その動物種を深く知っていただく機会につながることは、とても意味のあることだと思います。
現在、多くの野生動物が、自然界で問題を抱えています。そうした問題は私たち人間の行動と無関係ではありません。今回、総選挙に参加された皆さまが今後もお気に入りの動物にまた会いに来ていただき、こうした現状を知り、さらに東山動植物園の新たな魅力を発見する機会としていただけたら嬉しいです。
おめでとうシャバーニ。



動物園長  黒邉 雅実


10月23日は世界◯◯◯◯◯の日

10月7日(土)から秋まつりがスタートしました。今年も人気の飼育員によるアニマルトークや親子どうぶつ講座、東山初となる個体に着目したどうぶつ総選挙(主催:NPO法人東山動物園くらぶ)など楽しいイベントが盛りたくさんです。11月19日(日)まで開催しますので、ぜひご来園下さい。

さて、10月23日が何の日かご存知ですか。秋まつりのポスターにも登場していると聞けば、白くて愛くるしい動物の姿が頭に浮かんでくるでしょうか。そう、正解は「ユキヒョウ」です。

ユキヒョウは、ヒマラヤから中央アジアにかけて連なる山岳地帯に生息し、世界で最も高地にすむネコ科の野生動物として知られます。この日をユキヒョウの日と定めたのは2014年からです。前年、キルギス共和国で「世界ユキヒョウ保護フォーラム」が開催されたことを記念してWWF(世界自然保護基金)が制定しました。

ユキヒョウはIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで絶滅危惧種(VU)に指定されています。しかし、その生息環境の悪化と密猟から、今も減少の危機が続いています。その美しい外観から、ハンターに狙われると思われがちですが、実は少し違います!

データを詳細に分析してわかったことは、密猟の目的の55%は、家畜を襲われた報復で、毛皮を目的とした密猟は21%でした。野生動物の保護は地域の事情や状況を理解することが大切とつくづく感じました。


ユキチ


東山では、1984年に西ドイツ(当時)のクレフェルト動物園から来園した雄イシュランとソ連(当時)のレニングラード動物園から来園した雌バイカの2頭で、1988年から1992年にかけて7頭の子をもうけ大家族のユキヒョウとして有名になりました。昨年、雄ユキチのペアとして新たに雌リアンをむかえました。そして開園80周年を機にユキヒョウの施設も改修しました。今後も希少種であるユキヒョウの種の保存に挑戦して参りますので、応援をお願いします。


リアン


動物園長  黒邉 雅実


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